2022年03月30日

融民藝店

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民藝運動の先進地に全国から集う 普段使いの美しさ

倉敷本通り商店街にある阿智神社西参道の前を歩けば、「みんげい融」と手書きの看板が目に入ります。1971年創業の融(とをる)民藝店。店の看板は、倉敷の様々な手仕事を指導し民藝の発展に尽力した倉敷民藝館の初代館長・外村吉之介さんが手掛けたもの。店名は開店から50年、店主を務めた小林融子(ゆうこ)さんの「融」からきています。

鑑賞ではなく日常的に使われる「用の美」が民藝品の魅力です。江戸時代の町家を改装した店内には、こだわって選りすぐった全国の陶磁器など、日々の暮らしを彩る品々が作り手の思いとともに並んでいます。繊細なうねり模様が特徴の「倉敷ガラス」、色鮮やかで懐かしい雰囲気の「倉敷てまり」、コウゾやミツマタなどを原料として流し漉きされた「備中和紙」など、倉敷の手仕事も。

初代店主の小林融子さんが2021年末に引退。伝統ある老舗民藝店を引き継いだのは40代の山本尚意さんです。店主が変わり2022年2月にリニューアルオープンした店内は、落ち着きある以前の雰囲気はそのままに、小上がりの部屋にも展示スペースが広がりました。ひとつひとつ手にとって、あなたの暮らしの中で輝く普段使いの美しさを想像してみてください。

ピックアップ

倉敷ガラス

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創始者・小谷眞三さんと息子の栄次さんによる「倉敷ガラス」は、「健康で、無駄がなく、真面目で、威張らない」という民藝の精神を大切にして作られています。繊細なうねり模様や波打った形、ぽってりとした厚みが特徴。「小谷ブルー」と呼ばれる深く美しい青にも目を奪われます。例えば飲み物を飲むときに感じられる、唇にコップが当たる優しい感触。暮らしの中で使うごとに素晴らしさを実感できることでしょう。

倉敷てまり

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色鮮やかで素朴なかわいらしさがある「倉敷てまり」。倉敷民藝館の初代館長・外村吉之介さんが指導した手仕事のひとつで、熊本の肥後てまりがルーツなのだとか。もみ殻を詰めた芯を、草木などで手染めした木綿糸で巻き、刺繍を施し完成します。ひとつひとつ異なる細やかな手仕事。お気に入りの柄を探す時間も楽しみのひとつ。

全国の作家・窯元とのご縁を大切に取り寄せる器

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沖縄のやちむん、熊本の小代焼など、地元倉敷に限らず、北海道から沖縄まで全国各地から取り寄せる器が並んでいます。色、柄、形、触感。暮らしに取り入れたくなる自分好みのひと品と巡りあえるはず。

インフォメーション

住所

岡山県倉敷市阿知2-25-48

アクセス

JR山陽本線 倉敷駅から徒歩約9分

TEL

086-424-8722

公式HP

https://www.facebook.com/toworumingei.kurashiki

営業時間

11:00~18:00

定休日

月曜日・火曜日・水曜日