倉敷民芸
木・竹の手仕事 自然素材にこだわる「ほんもの」を求めて
JR倉敷駅から美観地区への道中にある倉敷本通り商店街のキャッチフレーズは、「こだわりの本当にいいもの、忘れかけていた大切な物に出会える商店街」。手仕事の店 倉敷民芸は「ほんもの」に出会える、まさにそんな店です。
店頭には全国の職人が手仕事で作った民藝品が並びます。民藝品とは「民衆的工芸品」という意味。鑑賞を主な目的とする美術工芸品に対し、「用の美」、つまり暮らしの中で使われる丈夫で便利な美しい品々のこと。大原美術館の創立者でもある実業家・大原孫三郎とその息子の總一郎は、日本の民藝運動の発展に大きく寄与したことでも知られています。
「そんな倉敷の歴史に誇りを持っています。民藝とは何か。職人さんが作ってくれたものを、やはり使ってもらうことだと思います。そのための職人さんとお客さんとの橋渡しが、この店の役目です」と話す店主からは、品々へのこだわりと愛情の深さがうかがえます。
東北のアケビや山葡萄のツルで作った手提げかご、ケヤキ・モミの木などでできた飯椀・汁椀、お盆、箸、スプーン、フォークなどなど。木や竹といった自然素材を使った品々は、使えば使うほど暮らしになじんで美しくなり、愛着もまた増すことでしょう。
ピックアップ
山葡萄の手提げかご 64,000円
山葡萄のツルを編んだ手提げかごは、自然そのままの素朴な風合いが美しい。その土地に受け継がれてきた熟練職人の見事な手仕事にきっと驚くはず。とても丈夫で、使い込むと艶が出てきます。山葡萄のほか、あけびやくるみの手提げかごも。
倉敷クラフト木彫のカラトリー 3,080円~
画家としても活動する倉敷市のクラフト作家・杉田修一さんが手掛ける倉敷クラフト木彫のカラトリー。一度使えば、見た目や手触り、口当たりの優しさのとりこになるはず。
倉敷の歴史を保存 弾痕が残る出格子
店舗の正面から見て両サイドにある出格子は、もともと倉敷代官所(現在の倉敷アイビースクエア)構内西部にあった手代長屋と伝わる建物に付属していたものなのだとか。1866年(慶應2年)、倉敷浅尾騒動で長州奇兵隊浪士に倉敷代官所が襲撃されたとき、陣屋内の主な建物が焼き討ちを受けましたが、この出格子は焼失を免れました。向かって右側の格子には、当時の弾痕が生々しく残っています。
2008年、店舗前面の改装を予定していたことから、廃棄寸前だった出格子を保存し設置することとなったそうです。
インフォメーション
住所 |
岡山県倉敷市阿知2-17-25 |
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アクセス |
JR山陽本線 倉敷駅から徒歩約9分 |
TEL |
086-425-3184 |
公式HP | |
営業時間 |
10:00~19:00 |
定休日 |
月曜日(祝祭日は営業、振替休日の場合水曜日) |