2022年03月30日

森田酒造

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昔ながらの製法にこだわる、美観地区唯一の酒蔵

森田酒造は、倉敷市本町にある老舗の酒蔵です。倉敷を代表する日本酒の銘柄「萬年雪(まんねんゆき)」の製造元として、地元で知られています。1909年(明治42年)に創業し、110年以上の歴史がある地域に根付いた造り酒屋です。

 

所在地は古い町並みが続く本町通り沿いで、目の前には阿智神社の参道口があります。森田酒造は倉敷美観地区周辺で現存する唯一の酒蔵です。

 

もともと創業者の森田家は、代々続く庄屋でした。当時、米の価格は変動制だったため、

より安定した利益を生み出すために酒造りを始めたといわれています。当初は米と酒造の両方をしていましたが、やがて酒造専業になりました。

 

森田酒造の酒造りは、昔ながらの伝統的な製法でつくられています。森田酒造自ら現在の製法に比べて「非効率」と語る製法でつくられる日本酒は、約70種類。原料は足守(岡山市)や清音(総社市)など周辺地域で栽培された米(大吟醸を除く)と、高梁川の伏流水にこだわっています。さらに味のブレを防ぐため、ブレンド率を決定するのは代表の森田昭一郎氏のみです。

 

また出荷予定分しか在庫を持たないのも、森田酒造のこだわり。日本酒は生鮮品であるとの考えから、鮮度を保持するためです。

 

森田酒造の伝統的な酒造りは高く評価され、森田酒造が使用している油圧式の昇降式圧搾機(あっさくき)は、産業遺産学会によって「推薦産業遺産」に認定され、功労賞も獲得しました。この圧搾機は1970年頃より稼働しており、圧搾機の初期の形態をもつ全国的にも希少なものです。

 

また森田酒造の敷地内には、約400年の歴史をもつ古い日本庭園があります。倉敷市内にある民間の庭園としては、現存最古。「古禄(ころく)の庭」と呼ばれており、1週間前までに予約することで、見学可能です。

 

森田酒造の隣接地には、森田酒造の代表・森田昭一郎氏がセレクトした”食品のセレクトショップ”の「おいしいものブティック 平翠軒(へいすいけん)」があります。森田酒造の日本酒も置いてあり、国内外のおいしいものがたくさん選べるのが魅力です。

ピックアップ

萬年雪 純米 荒走り

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森田酒造の製造する日本酒は、「萬年雪」の銘柄で販売されています。たくさんの種類がありますが、注目なのが「荒走り(あらばしり)」です。

 

20日かけてお粥(かゆ)状になった醪(もろみ)は、上槽(じょうそう)という工程に移り、酒粕と清酒に分離します。このとき圧搾機にかけますが、圧搾するための袋に醪を入れたあと、圧搾する前に袋からしたたり落ちた酒が、荒走りです。

 

荒走りは旧式の圧搾機でなければ採集できない、とても希少な酒。昔ながらの製法にこだわる森田酒造ならではの酒なのです。

 

荒走りは「香り酒」 ともいわれる、とてもフレッシュな香りと豊かな味わいをしています。

酒蔵見学

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森田酒造では酒蔵の見学もできます。見学は1週間前までに予約が必要です。また酒の醸造が行われる期間(11月10日〜翌年2月28日)は、見学ができません。

推薦産業遺産に認定された、旧式の昇降式圧搾機は必見です。

古禄の庭

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森田酒造には「古禄の庭」という日本庭園があります。約400年の歴史があり、倉敷市内では現存最古の民間の庭園です。四季を通じてさまざまな木々や植物が楽しめます。

見学するには、1週間前までに予約が必要です。また、お子様の見学は対応していません。

平翠軒

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平翠軒(へいすいけん)は、森田酒造にある茶室です。目の前には、古禄の庭が広がっています。森田酒造の隣にある「おいしいものブティック 平翠軒」の店名は、この平翠軒が由来です。

平翠軒は、古禄の庭とともに見学できます。

インフォメーション

住所

岡山県倉敷市本町8-8

アクセス

JR山陽本線 倉敷駅から徒歩約15分

TEL

086-422-0252

営業時間

8:30〜17:30

定休日

日曜日・土曜日

公式HP

http://www.moritasyuzou.co.jp/