倉敷公民館
美観地区の中心部にある市民も利用する公共施設
倉敷公民館は1969年(昭和44年)に「倉敷文化センター」として竣工しました。
竣工当時は、市立図書館が隣接し2階の渡り廊下で繋がっていましたが、1983年に図書館が現在の場所(倉敷市中央2丁目)に移転。その後、「倉敷公民館」へ変更されました。
江戸時代の町並みのイメージが強い美観地区内にあっては比較的新しく、昭和期に完成した鉄筋コンクリート(RC)造の建物です。
完成から50年以上経過し、本町通りを挟んで向かい側にある、「新児島館(旧:中国銀行倉敷本町出張所)」と合わせて、美観地区に調和した建物となっています。
内部もロビーの床には岡山県産の石を使用、階段の手すりは真鍮、味わいのある照明が使われており、古いけど新しいそんな感覚を覚える建物です。
公民館としての機能は竣工当時からほぼ変わっていません。
大原總一郎が1,000万円の寄付・2,000枚のSPレコードを寄贈(大原コレクション)したことでできあがった「音楽図書室」、新聞などが自由に閲覧できる「談話室」は無料で利用できます。
387名収容できる大ホール、第1〜4会議室、和室、展示室、調理実習室は貸館として倉敷市民以外でも利用可能です(料金は異なります)。
開館:1969年(昭和44年)
設計:浦辺鎮太郎
ピックアップ
大屋根
倉敷公民館の外観としての特徴は、ゆったりとしたなだらかな勾配の「大屋根」で、大きな蔵をイメージしたものです。
かつて、倉敷公民館の敷地にあった「小野家の三階蔵」をイメージしたと言われ、建物上部には「明治百年記念のシンボルマーク」が描かれています。
内装
公民館なので豪華な調度品はありませんが、年月を経て味わいが増すデザインとなっています。
音楽図書室
2,000枚に及ぶSPレコード(大原コレクション)が寄贈されており、その後LPレコード・レーザーディスク・CDなどが随時追加され現在も鑑賞することができます。
倉敷のまち・クラシック音楽をこよなく愛した大原總一郎の意向が強く反映され開設されましたが、音楽図書室の完成をみることなく、1968年に大原總一郎は亡くなります。
その後、長男の大原謙一郎氏より總一郎が生前愛用していた、蓄音機チニー・2P、ヴィクトローラ・8-60が寄贈されました。
大原總一郎が夢中になった音楽と同じものを今も聴くことができます。
インフォメーション
住所 |
岡山県倉敷市本町2-21 |
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アクセス |
JR山陽本線 倉敷駅から徒歩約15分 |
TEL |
086-423-2135 |
公式HP | |
開館時間 |
火~土曜日:9:00〜21:00 |
休館日 |
月曜日・年末年始(12月28日~1月4日) |
料金 |
入館無料 |