旅館鶴形
約280年前の由緒ある町家建築を使った旅館
倉敷美観地区の中心部に位置する、料理旅館鶴形。倉敷川沿いの美麗な建物群の中でも、ひときわ風格があり目を奪われる建物ではないでしょうか。1744年に建てられた商家を改装しています。
特筆すべきは、母屋2階にある52畳の大広間。江戸時代から受け継がれている大梁の空間は、力強く壮観です。瀬戸内海で活躍した村上水軍の船大工が建築したとされ、梁は船底の組み方で組まれています。
ロビーの吹き抜けや大広間には、棟方志功の逞しい書が飾られています。館内を飾る花器や料理の器は、日本六古窯の一つに数えられる「備前焼」、倉敷で作られ昭和中期の民藝運動家の間で一目おかれていたとされる「羽島焼」が中心。芹沢銈介の作品や、い草と麻などを使った織物「倉敷緞通」も空間に馴染んでいます。
広い庭は、美しく手入れされており優雅。樹齢約400年になる倉敷随一の古い松も見事です。倉敷考古館のなまこ壁も借景になり、倉敷らしい風情を堪能できます。
賑わう倉敷美観地区に面しながらも、内部はとても穏やかです。古い建物をきれいに使っており、木の床は艷やか。木のきしむ音さえ風情があり、日々の喧騒を忘れて過ごせそうです。
竣工:寛保4年(1744年)
開業:昭和45年(1970年)
ピックアップ
大広間
大きな梁が圧倒的な空間。舟大工による建築であるがゆえか、釘が見えるところにないのだそう。湾曲した木が使われているのは、力を逃がす役割があるという説も。職人の技に見惚れる、迫力ある空間です。婚礼での披露宴会場や50席ある宴会場として、活用されています。
客室
純和風の11室。木のぬくもりを感じる部屋で、どこか懐かしく感じられるかもしれません。歴史ある建物の風情を味わってください。
阿知
かつての奥座敷で、客室10畳・次の間9畳がある和室です。東と南側からは広い庭が、北側からは中庭が見える贅沢な空間。2017年には将棋の第75期名人戦が行われました。桃の形の釘隠しも粋。
吉備
客室8畳・次の間2畳の和室です。縁側や部屋併設のお風呂から中庭を望めます。
お風呂
大浴場は清潔感があり、くつろげるでしょう。一部の部屋には、庭を眺められる陶器風呂・檜風呂などが併設されています。
インフォメーション
住所 |
倉敷市中央1-3-15 |
---|---|
アクセス |
JR山陽本線 倉敷駅から徒歩約10分 |
TEL |
086-424-1635 |
FAX |
086-424-1650 |
公式HP | |
Check In / Out |
チェックイン |