2022年06月30日
倉敷民藝館~あなたのお気に入りを見つける旅
岡山県の観光スポットといえば、倉敷の美観地区が有名です。
コロナ禍で一時は減少したものの、現在は修学旅行生や観光客で賑わいを取り戻しています。
一歩足を踏み入れれば、そこにはタイムスリップをしたかのようなレトロな風景。
昭和の初め頃まで、物資を運んでくる運河として利用されていた倉敷川。
川沿いの柳の並木が風に揺られ、観光客や運がよければ花嫁を乗せた渡し舟が、ゆっくりゆっくり通り過ぎます。
江戸時代のような街並み。 夕刻は街灯の明かりで、幻想的な世界が広がり、人々を魅力します。
白と黒に塗られたなまこ壁の建物が並ぶ大通りの中心に、『倉敷民芸館』という古い建物があります。
日が当たっているにもかかわらず、そこだけ空気がヒンヤリとしていて静か。
江戸時代の米倉を改装して使用しているので、目を閉じれば江戸時代の商人が働く姿が思い浮かんでくるようです。
『倉敷民芸館』は、日本の民芸館の中で、2番目(東京民芸館の次)に建てられた館です。
初代館長の外村吉之助が、戦争が終わって残っている町並みを見て、「こんなにいいものがあるじゃないか。残していこう」と声掛けをして保存され、今に至っています。
『民芸』とは、民衆が手仕事をした工芸品。 美術工芸品ではなく、日常で当たり前に使っていた道具。
その道具に美を見出し、称賛されるべきものだという考え、思想が『用の美』という言葉になり、現代に語り継がれています。
少し高さのある石の階段を上ると、受付と書かれた看板。 敷居を跨ぐと、右手には民芸品のショップがあり、手毬や器などが可愛らしく並べられ飾られています。